2015/09/25(金)松尾流「人生の歩き方」 #5




 人混みに紛れる。
 今日の仕事は、「最近、街のゴロツキどもが騒がしいので、調査して欲しい」と言ったものだ。
 最近は、そういう街の治安を守るようなことも、するようになった。それだけ、平和であると言えば平和だと言えるのかもしれない。
 夜の繁華街をうろつく。
 ちんぴらがたまに絡んでくることもある。しかし、その瞬間に肉体的に黙らせるので、そこまで邪魔にはならない。
 ひとまず、いくらか、風俗店や屋台などで情報を集めていく。
「最近、どんな感じですか?」
「あぁ、前よりか、荒れてきている気がするよ」
 屋台のじいさんも、そのように感じているようだった。
 3時間ほど情報を集めたが、あまり成果が上がらない。
 これは直接聞いてみるしかないと判断する。
 そうと決まれば、後の行動は決まっている。
 俺は、だらだらと歩き、そこら辺のゴロツキにぶつかってやる。
 当然のごとく、絡んでくる彼をその場で取り押さえ、話を聞くことにした。




 わりとすんなりと、話が進み、大体のことがつかめてきた。
 話をまとめると、このようになる。
「この地域のゴロツキどもを率いているのが、「清水組」らしいがどうやら、そこのお頭の調子が悪いらしい。そのせいで、最下層の統制が効きにくくなっている状態だ。」
 今日の成果としてはそれだけで十分なので、そいつを解放して俺は帰ることにした。
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